B級マニアのためのアイデア

トランスケース 1


トランスは音質を左右する重要部品ですから,できれば,資金を投入しておきたいところです.
とはいえ,多くのアンプを造ろうと思えば,思うようなトランスを購入するのは難しくなります.

まずまずのトランスともなれば,1万円を超えます.

やむを得ず,安いトランスを購入すると,端子が剥き出し!の場合がほとんどです.
これは,性能以前の問題です.もし,高電圧であるB電源端子にさわろうものなら,
ビックリどころではすみません.

しかも,アンプを取り扱うのは,制作者自身のみならず,家族をも含むまねばなりません.
電気的知識には多少疑問を心配される人が取り扱うには,あまりにも危険すぎるでしょう.

この問題を解決するためには,高圧端子を手に触らぬ位置,つまり,
ケースに入れることです.

このことにより,剥き出しの安物トランスがケース入りとなり,ちょっとした「こけおどし」
の効果もあります.

そのケースですが,無論市販品もあります.
しかし,トランスよりも高い.  これは許せません.

そこで,B級アイデアです.

素材は,絶縁が最重要です.後は,値段と入手の容易さです.
そこで,3mm厚さのベークライト板を用います. 
ケースは接着で形成しますので,これ以上薄いと強度不足になるし,厚いと高価で,
加工が難しくなります.
3mm厚さの場合,費用は2個で約\1000程度です.

まずは材料取りです.


大きさは,組立後の内部寸法を,納めるトランスより2〜3mm大きくすることです.
加工に自信がなければ,5mm大きくすれば確実ですが,後でトランスを
固定するためにスペーサが必要になります.

この時の切断の精度が後ほどの組み立てに大いに影響をします.
所長は,寄る年波に勝てず,多少?正確さに欠けるところがあり,組み立て・
接着後にかなり修正を行わなければならない羽目に陥りました.

接着により,底板を除いて組み立てます.なお,接着はアロンアルファにより
行いましたが,これには「工業用」を用いてください.一般用では接着力が弱くて,
箱の強度不足で,トランスを入れると分解する恐れがあります.



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