オーディオ用に開発された
最初期の3極出力管です.
この球も管球アンプ製作を趣味とする人で
知らない人はいないと思います.
出力は,わずかに0.7wしか有りませんが,
その音質には定評があります.
この球は,30年以上前に,45,2A3 共用アンプの
ヒーター電圧を変えて,
その音質を確認したことがありますが,
静かで淑やかな音は 45 とよく似た音で,
バイ・プレートの2A3と比較すると
数段上のような印象を得ました.
45 が消耗した時に改造しようとも思ったのですが・・・,
仕事の忙しさによりお蔵入りとなっていました.
しかし,6.5"シングルコーンSP を駆動するにはうってつけの球です.
小パワーのため,人気はあまり無く,価格もあまり高くはありません.
入手も比較的容易と思います.
最大出力は,家庭用としてぎりぎりのところです.
使用スピーカは,93〜95dB/w・m 程度の能率がないと苦しくなります.
球が ST14 ですので,ST 管で揃えると,
27(76) - 27(76) - 71A - 84(80)
ということになりそうです.
すべて同じST 管も良いのですが,出力管を際だたせるには,
前段は,MT 管も良さそうです.
12AU7 - 12AU7 - 71A - 5Y3
Eb が180v と,低いうえにバイアスは ー45v ですから,CR 結合で,
71A をフルドライブをすることは,相当苦しくなります.
そこで,浅野勇氏のようにトランスドライブも「なかなか」のものです.
12AU7 - 12BH7 - 3657 - 71A - 5Y3
LUX 3657 は,単に手持ちの都合です.
球が小さいので,あまり大きなトランスでは格好がつきませんので,
小型のインターステージトランスを選ぶべきでしょう.
ただし,いくら小型と言っても,「ラジオ用」ではいささか役不足です.
ここは,しばらく悩んで見るのが良さそうです.
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