ポジティブ・グリッド動作のダイレクトカップル管であり,
所長も浅野氏の記事によりその存在を知った球です.
Hi-μ 増幅管で電圧増幅を行い,ドライバー管(UY-76指定)のカソードを
6AC5 のグリッドとはただ接続のみで,回路構成は極めて簡単です.
ソケット周りでパーツの付いているのは初段のみの,超超簡単回路です.
音質はかなり魅力的と浅野氏は書いていますが,周波数特性的には,
かなりインダクタンスの高い出力トランスを用いない限り,
かまぼこ状となってしまうと思います.
市販の小型出力トランス(HS-5 or U608クラス)を使うと,
100Hz-13kHz(-2dB)程度で,特性を見る限りラジオ用です.
球自体は多極管構造で,2組のグリッドをひとまとめにして,管内で3極管結合がされています.
いわば B級用の増幅管で,そのために特性はまさに多極管並です.
ちょっとこれではなぁ,と思われる方も多いと思いますが,聞いてみると,
浅野氏ではありませんが,以外にいける音です.
No-NF でも実用になることもあり,超・超お手軽アンプで,小学生でも十分製作が可能です.
出力はSingleで4.5w,家庭用としては出力的には余裕があります.
6AC5GT は出力管単体で,6SN7 と組み合わせて,AB1級でも使えますが,
より手軽に使えるようにしたのが,6N6G(下の写真)です.
6N6G は,ST16 のバルブ内に,76+6AC5 のユニットを入れたもので,
管内にてすでにドライバーユニットのカソードと
出力ユニットのグリッドが結合されています.
6N6GのピンをUZにしたのが,6B5 です.
いずれも6AC5GT と比べるとちょっと高価です.
+UY76 です方当たり前です.
6N6G ならば電圧増幅の球を1段設ければすみます.
超簡単アンプが作れる点では申し分ないのですが,
これまでの製作例を見てもどうにもしっくりいかないところがあります.
それは,この球を使った場合のアンプ全体の外観です.
問題は,ドライバーのUY-76 です.
電圧増幅管の選定ですが,MT(12AX7,T7),GT(6SL7,6SF5,6SQ7),
いずれを持ってきても,ドライバー:ST12 76 が GT の出力管の間に入り,
この組み合わせは,あまり格好の良いものではありません.
浅野氏はなかなか面白いと言っていましたが,やはり悔し紛れの感が否めません.
不格好で,機械屋から見ると納得がいきません!
また,価格的にもUY-76 は高い!さらに,入手難!
苦し紛れに適当な GT 管を持ってきて,カソードに抵抗を入れて,
スタティックでは +13v,5mA を作ることもなされていますが,
ダイナミック特性はやはり変わってしまうのでは無いでしょうか.
カラッとした音質が失われては 6AC5 の意味が無くなってしまいます.
UY-76 以外で +13v,5mA は無いものかと探すと,
昔から 76 の代わりは 12BH7 と言われてきましたが,
Ep-Ip 曲線を見ると,まさに,Eb が250v 時に+13v,5mA です.
つまり,76 → 12BH7 が可能です.
これなら,12AX7 or T7 ― 12BH7 ― 6AC5,ついでに 5Y3GT
全体の格好も良い!(好みの格好です)
おまけに,安い! 何せ,1本に2ユニット入っていますので,ステレオで1本で済みます.
ただし,立ち上がり特性はUY-76 に比較すると,今一歩ですが,
まあ,良しとしましょう.チャンネルセパレーションも目をつぶろう.
見た目はすっきりすると思います.
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