真空管雑感

UY-46



  古典直熱4極出力管です.
  ただし,ビーム管のように多極管としては使えません.
  常に3結として使用し,大出力B級プッシュプル,あるいは,A級増幅用です.

  浅野勇氏がG2をプレートに接続したA級増幅の場合,UX-45とほぼ同じになると
  紹介してから,45の代用として一躍脚光を浴びた球です.

  この記事が出るまではほとんど注目されていなかった,B級出力管です.
  最も知らなかったのは所長だけかもしれませんけどね.
  B級ではオーディオには使えません,PA用です,多分.
  従ってこれまでは注目されなくて当然と言えば当然です.

  最近は直熱三極管が再び好まれはじめ,ロシア,東欧や,
  中国で再生産までされ始めました.
  再生産品はかなり入手が楽ですが,古典管は極めて入手難です.
  価格だけでなく,買い占めにより物がなくなりつつなった状態で,
  値段をつり上げる中国商人(欧州業者談)には困ったものです.


入手が困難な古典 45 に代わって使えることから,46 も徐々に人気が出てきました.
こんな球を再生産しても売れないでしょうし,値段も高くは設定できないでしょうから,
現在で回っている球も,おそらく古典直熱管だと思われます.

しかし,46 は,4極管であることが祟って?未だに値段は低めです.
これはまさしく狙い目です,直熱の古典3極管は貧乏人にはとてもおいそれと買えません.
   中華 2A3 は安いよ.
確かに安いし,バルブの型枠はどうやら日本や東欧から導入をしているようですし,
商社の要望を入れて,外観はしっかりと古典に似せているようです.
でも何となくいまいち信用が出来なくて買う気がしないんですよね.
儲かれば,何でもやるような心配が抜けません.


UY-46 の形状はST16で,UX-45 より一回り大きく,なかなかドッシリとしています.
少なくとも,45 よりも外観は見栄えがします,間違いなく.
プレート形状も,四角のあんどん型で,ちよっと見は純直熱3極管とあまり変わりません.
やはり見た目も重要ですからこだわりたくなります.

高価な古典 UX-45 はそのうち安くなったら買うとして,
当面は 46 でアンプを組んでおき,将来は差し替えるのも手ではないでしょうか.

ヒーター電圧は同じ2.5vですから,UXのベース部分のパーツは\200程度で
新品が入手できますので,45との変換プラグ,UY-UX を造っておけば,
多少のミスマッチ,46 の最適負荷抵抗は6.4kΩ,45 は 3.9kΩを許容すれば,
差し替えができます.カソード抵抗は同じ 1500Ω です.

ただし,ヒーター電流値は違いますので,2.5v専用タップからの
ヒーター点火の場合限定です.




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