Top Plate 管と言えば、WE-350A をまず思い浮かべます。
実は,今を去ること30 数年前に、WE に 300A、B 以外にもオーディオ用の球があることを知りました。
最高のオーディオ管として勇名をはせた WE-300A、B はとにかく別格で、
戦後しばらくは Pro 専用で市販が無く,わずかに軍用の放出品が Junk 屋から出回り始めても,
あまりにも高価で,大卒初任給では 2 本買うことが出来ませんでした。
そのうちに、WE-350B、WE-336A、WE-349A などが紹介され、究極の多極管などと,もて囃されていました。
それとて、問題は、勿論その値段です。とてもじゃないが、一介の助手風情の給料で買えるはずがありません。
その時、米軍の送信機に使われていた WE-350A が相当量売りに出て、値段もそこそこでした。
いわば、6L6 に対応する UY-807 と言ったところでしょうか。
しかし!Top Plate のため,悩み抜いた末、購入はしませんでした。
理由は、家族(が出来る予定でした)のためです。
電気はおろか、技術方面は全く知らない家族が同居するとなると、
剥き出しの高電圧が,最も手に触りやすい球の上にあるアンプなんて実用性が全くありません。
これは現在も状況は全く同じです。
実際,球の間のホコリを掃除してくれるのは嬉しいのですが、
音楽を聴きながら(=電源が入っている)全く無防備に手を出しているのをみると、
とても危険で Top Plate 管は使えません。感電してからでは遅い!!
と言っておきながら、実は Top Plate 管を持っています。
東芝の 807 と STC の 12E1 です。
輸入品の 807 ならば、きっと手放していたと思いますが、たまたま、東芝であったため
手元に残していました。(何か,国産球が愛おしくて・・・)
12E1 は造りの良さと、何とも表現できない魅力のため、やはり持っています。
これらの球は、我が研究所顧問の F 教授のアダプター形式を利用して、
私の目の届く場合のみ,
家族がアンプに近寄らないか,近寄ることを止めることの出来る場合のみ,
使ってみようと思います。私がその場を離れるときは、6L6、6CA7 などに変える方法です。
で、ついでに WE-311B も買ってしまいました。\2000 でしたので、が理由です。
それなら,350A も買っておけば良かった・・・.
ウーーン,アダプターを造ってまでやる価値が果たしてあるのかなぁ・・・。
WE-350A ならば十分値すると思いますけど・・・.
さて、Top Grid 管です。
基本的には、これも敬遠していました。
手を近づけただけで、ブンブン唸るし、キャップにさわろうモノなら、ギャーですから。
配線も面倒だし、グリッドキャップも不格好なモノが多いし。
特に、タイト製は好きになれません。横にまっすぐ張り出した恰好はどうにも頂けません。
SP の耐入力が小さい場合は,「ギャー」で一巻の終わりですからねェ.
これだけ文句があれば、当然使ってませんよねっ!、と言われそうですが、
これまた、実は使っていまぁ〜す。
WE-310A これはまだ使っていませんが、やはり、WE-300B には使いたい!
誰が何と言おうと,91B Type は手元に置きたい!!!
WE-310A は OEM の多いことが知られていますが、手元に有るのは,何せ純正 WE (Mesh)ですから。
これに触発されて、和製 310A と言われる NEC の CZ501V を 2A3 に使っています。
貧乏人の 91B とも言われています.
Top Grid はこれだけにしようと思っていましたが、欧州管に興味を持ち、
それに見あう電圧増幅管を探すと、ほとんどが Top Grid 管なんですねェ.
特に、サイドコンタクト管で電圧増幅は,ほとんどが Top Grid 管です。
探せど、探せど、なかなか Single End 管は見つかりません。
パワー管も整流管もサイドコンタクトなのに、電圧増幅だけが GT ではちょっと!
で、やむを得ず、Top Grid 管となってしまいました。
何方か、サイドコンタクト管で、Single End 電圧増幅管を教えてください。
入手可能(数も金額も)の範囲で!!
教えてもらいました! KC1,KC3 が有ります.値段は 15〜20ユーロのようです.
正直なところ, Top Plate 管もTop Grid 管も嫌いです.
送信管へ
言いたい放題へ
ホームへ