言いたい放題

オーディオ雑誌について


   オーディオ教でも述べたが,最近のオーディオ雑誌は,単なる「怪しい読み物」と化し
ている.

  清く正しいマニアは,決して記事をそのまま,まねをすべきではない.

  鵜呑みにすると,膨大で無駄な出費と,その後に来る無力感と怒りに打ちのめされる
ことになる.ほとんど信ずるに足りぬ記事が結構多い.

  また,現存するオーディオ用の球がどんどん無くなっているため,なぜ「こんな駄球」
を記事にするのか?と疑問が生ずるようなものが多々見受けられる.どこかの業者が
大量に駄球を輸入したため,その販売を手助けし,手数料を貰うための目的で,読者を
騙しているのかと勘ぐりたくなる.

  とは言っても,何か参考にしたい資料が欲しい.そこで,信ずるに足ると思われる製
作例の著者を極私的に示したい.

  と言っても,検証を行ったわけではない.所長の個人的・常識的な,偏見?による判
断である.

  球に対する深い愛情がにじみ出ていて,示されたデータも全く妥当と思われるのは,
武末数馬氏浅野勇氏である.

  このご両人の製作例は,そのままコピー機を作れば,まず間違いなく,記事と同じ性
能・特性のアンプが造れる.所長も,いくつかはコピーしたが,公表データとほぼ同じで
あった.ご両人の設計方針は全く異なると言っても良い.どちらを選択するかは,自ら
の好みで決めればよい.

  このご両人に続く著者では,安斉勝太郎氏,上杉佳郎氏や森川忠勇氏も,その発表
データは信頼できるが,如何せん,商売気がプンプン感じられて,今ひとつと言った感じ
である.最も,これらの人にも生活があるから仕方ないとも言えるが.


  とにかく,オーディオ以外に生業を持っていて,趣味で製作記事を書いていた昔の人
は,信じても良いようである.

  国内で大量に真空管が製造されていた時期,1965年以前の製作例も,理論は別とし
て,大いに役立つ.

  この時期の著者は正直である.それに引き替え,最近の常連の雑誌執筆者,特に専
門的に書いている連中はひどい! 明らかに間違った,あるいはとても推奨できないと
思われる内容まであるのではないだろうか.

  真空管回路は,もはや出尽くしていると言っても良い.後は,基本的な諸注意に気を
つければ,アンプ製作の問題は起こらない.

  しかし,シカシ,しかし,最近の著者は,何を考えてんの???  気は確かですか!





現代スピーカ考



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