試作機

GT 管 Universal 三結 Single Amp



手持ちの出力管で本数の多さでダントツで多いのは GT 管です.
US-GT と称するソケットに適合する球は類似管を含めると数えきれません.

ご多分に漏れず,当研究所でも多数所有しています.

6L6G,6V6G & 6V6GT,6F6 & 6F6G & 1613,などのポピューラー管から,
一世を風靡した 6CA7(EL34),先回のオリンピック用に東芝が開発した 6G-B8,
はたまた,非市販でマニア垂涎の WE350B,
欧州管 KT66 をはじめ,EL33,6M6G もあります.

これらの球を個別に製作をすれば,7 台も作らなければなりません.
当初,まだ若かった時にはそのつもりでトランスも集めていましたが,
いざ製作が出来る時にはすでに老年・・・,
飲んだくれながらの製作では何時のことやら解りません.

すでに先に老域に達した F教授は,Universal Amp しかないと,
変換ソケット,ユニット化したトランスで,製作をされていました.

さらに,M 取締役は,さらに発展させて,
電圧増幅段(トランスドライブも),出力管段,電源部(ヒーターは定電圧化)として,
ソケットアダプターを用いて何でもござれの Amp を作っています.

これらの先達に見習って,遅ればせながら Universal 化に挑戦を行いました.
各パートをコネクターで結合も,主装置の事情から場所で無理があり,
200x300mm 以内に収めるために コンパクト型としました.

仕様としては,
ソケットは US-GT のみ,これで電源トランスはごく一般的なもので済みます.
負荷抵抗は 5kΩ のみで,1次には 安全を見て 60mA 以上流せること.
バイアス抵抗はさすがに一定とはいきませんので,500Ωと1kΩを SW で切り替え.

当然最適負荷とは異なりますが,三結ですので,多少の差異は問題ないでしょう.
6L6 は 500Ω が最適ですが,M 取締役から 1kΩの方が音質が良いとの情報を貰いました.

電圧増幅をどうするかで悩みました.
手持ち管のバイアス電圧を調べて見ますと,−4V 〜 −35V,
これを余裕で振るためにはかなり強力な球が必要です.
この電圧を同じ球でとなると結構困難(Over gain での雑音等),

さらに,実際にシャーシー上で部品を並べてみますと,
とにかく余裕が無い,トランスと真空管でいっぱいです.
電圧増幅に GT ソケットを設置する場所も有りません.

そこで,双三極 MT 管による SRPP 回路を選択しました.
これなら 12AU7,12AT7,12AX7 を変えれば Gain も変えられます.
とかく音質的にも議論のある回路ですが,まぁ目を瞑ります。

小さなシャーシーに押し込めましたので,
電源平滑用のブロックコンデンサーが仕えません.
シャーシーはかなりのストックを持っていますが,
深さはすべて 40mm ですので,内部にブロックコンデンサーを収められません.
必然的にチューブラー型となりますが,手持ちに 450WV はありません.
やむなく購入するしかなく,またまた遅れが出ました.

ようやく組み上げた GT 管 Universal Ampです.



 

画像をクリック頂ければ製作記をお読み頂けます.


手持ちの 6L6-G 東芝と Sovtek の 5U4-G,12AT7 は地元放送局廃棄の抜き球です.
後の出力管の外形はこれより小さいために問題ないことを確認しました.

さて出力管を取っ替えひっかえして楽しみます.








試作機へ

ホームへ