Altec の405A は,ジャズファンには有名なユニットです. 10cm の口径ながらなかなか良い音を出すとして知られています. 昔々,ジャズ喫茶で,これを8本で片ユニットを構成したシステムを 聴いたことがありましたが,低音も結構出て,すごいなーーと思いました. しかし,このユニットはかなり高価で,尚かつ生産中止のため, 入手もかなり困難になってきました. この 405A の超廉価版として, アルテックが Ev に身売りしたとき 発売されていたのが,ここに示した Ev 205-8A です. 価格的には,\3000/本 とかなり 安く,入手も楽です. 本家はちょっと手が出ませんので, 貧乏人は Ev で我慢します. ただし,205 は PA 用で, 405 のように音楽用ではありません このユニットは,容積 20 リットルのバスレフ箱に,Technics の10F10 と一緒に 付けています. 規格では,85〜18kHz,能率 95dB/w-m です. 低域は10F10 と比較してもかなり貧弱です.聴いた感覚では,100Hz も苦しい感じです. このユニットに低域を期待してはいけません. 出ている音は,結構派手で,面白い音です. いわゆる,アルティック・サウンドというのでしょうか. 楽器の音は,何とかそれらしく聞こえますが,原音再生とはいきません. その代わり,音声はかなり明瞭に聞こえます.やはり,PA 用のためでしょうか. ボーカルやニュースの時は手放せません. 能率は規格によれば 95dB と高く,0.5w の UX-12A でも十分に実用になります. ただ,聴感上では,能率は 10F10 と大差ありません. この SP は,10cm 口径で,最低共振周波数が 90Hz ですから,ハムは再生不可能です. ハムバランスが崩れていても解りません.