米管 その1



当研究所顧問のF教授宅において,米国製出力管の試聴を行いました.
使用アンプはF教授製作のユニバーサルアンプです.


初段管として,各種聴いた中で,評価の高かったC3g(T)を用いました.
整流管は 5Y3(低電圧),5AR4(高電圧) です.
音源は欧州管の試聴を行った,同じ CD (ベートーベン Pコン)で,SP は P610A と Tannoy 15" です.

調査管は 45,71A,2A3,6L6(T),6F6(T),などです.
良く音を記憶してから,・・ちと心許ないですが・・,試聴開始です.

試聴した米国系出力管は,ヒータにより分類し,それぞれのグループごとに行いました.

直熱管:45,2A3,71A,WE101F
傍熱管:6L6(T),6F6(T)

以下は簡単な感想です.

45     :米国を代表する名出力管の名に恥じない良い音.音質は直熱管特有のキレがあり,
         爽やか.やはり,深窓の令嬢と言った感じです.
         意外に腰の強さもあり,米国系で Amp 1台ならば,これが最適!
         後の試聴は要らないか・・,との冗談が出る音です.
2A3    :45 と比較すると多少柔らかい音.気になっていた,ボケた音の印象は感じません.
         傍熱管との比較も行ったのですが,やはり直熱管特有のキレがあります.
         試聴は通常のバイプレート管(RCA)です.これがシングルプレートならば・・・.
         さすがに,F教授も所有していませんので何ともはや・・・.
         所長の常用 Amp SOVTEK 2A3 は,バイプレート管から柔らかさをとった音です.
         やはり,2A3 は最後の名出力管でしょう.
71A    :実に爽やか,まさに楚々とした美人の風情.
         出力的には,07w/max と,ちと心許ないように感じますが,実際には全く問題はありません.
         協奏曲のオーケストラ程度は,不満無く SP を駆動します.
         ただし,92〜3dB/w-m 以上の能率と,ほどほどの部屋の広さで.
         
6L6(T) :米管最初のビーム出力管ですが,これまでの評価は,概ね,甘い音との評価のようです.
         柔らかく,まさに,真空管らしい音とも言われてきました.
           この球を嫌いな方からはボケていると酷評されてきました.
         実際に聴いてみると,それほど,悪くないな!
         むしろ,疲れたときに安らぎたいときなどはイイんじゃない,との感じです.
         同じビーム管の 6V6 で感じた,頼りなさはありません.
         内輪の動作をさせれば,6CA7 と差し替えが出来ますので,手元に1台欲しくなります.
6F6(T) :古く,m(_ _)m,経験豊富なマニアにはラジオ球としてあまり評判の良くない球ですが,
         この三結は,かなりイイ音がします.
         特性曲線を見ていると,ちょっとネ,と引いてしまいますが,出てくる音は立派です.
         直熱管と比較すると,やはりキレは及びませんが,綺麗な音がします.
         十分,直熱管の代用はつとまる音と思います.値段を考えれば,素晴らしい!.

試聴を終えての総評です.
どの球も,それだけを聴いていると,もう充分満足できる音です.
    取っ替え,ひっ替えするから差が出るのだろうなぁ,







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