欧州管 その1



当研究所顧問のF教授宅において,欧州管を主として出力管の試聴を行いました.
使用アンプはF教授製作のユニバーサルアンプです.

誠に便利なアンプです.
ものの数分で出力管を取り替えて試聴できます.

まず,初段管として,6ZDH3A,C3g(T),Bi(Siemens, RWN)等を試聴し,
入手・価格等を考慮して,最も良かった C3g(T) としました.
整流管は無難な 5Y3(低電圧),5AR4(高電圧) です.
音源はいつも使ってきた, CD (ベートーベン Pコン)で,SP は P610A と Tannoy 15" です.
部屋の大きさは,12畳大(本間)です.

まず,聞き慣れた米球から耳慣らしです.
45,71A,2A3,6L6(T),6F6(T),などです.
良く音を記憶してから,・・ちと心許ないですが・・,試聴開始です.

試聴した欧州系出力管は,

直熱管:PX4,BF25,E406N,U4H,Da,Ca,Cas
傍熱管:E2d(T),12E1(T),AL4(T)

以下は簡単な感想です.

PX4    :爽やかで癖がないけれど,結構力強い音
BF25   :PX4 をさらに力強くした音.多少柔らかさも.
         ただ,有り余るパワーは使い切れません.価格も手が届きません.
E406N  :PX4 とよく似ている.Tannoy では音質差を判別不能です.
         価格を考えれば,最もおすすめでしょう.
U4H    :E408相当となっていますが,かなり内部抵抗は高いようです.
         PX4 互換とはなりません.音は,オペレーションが合わず,
         そのため,パワーが取れず,歪みが多くて音質判定が出来ませんでした.
         B電圧を高くしなければ,まともに動作しないようです.
Da     :まさに直熱三極管です.爽やかでストレスなく,聴き続けられる音です.
         やはり,以前聞いた Ed 系列かな.価格は 1/10 ですけど.
         前段を Bi とするとなんだかさらに良くなるように感じました.
Ca,Cas:Ca,Cas いずれも同じような音が出ます.音質傾向は Da と同じです.
         小パワーを心配しましたが,P610A,Tannoy では全く問題有りませんでした.

傍熱管の音はいずれも同じ傾向があります.
直熱管特有の「キレ」はありませんが,とにかく力強い.

E2d(T) :傍熱管としては,まぁ,「キレ」のある方かな.
         これだけ聞いていると,十分納得のいく良い音です.
12E1(T):誰かが,300Bと似た特性と言って雑誌に書いていましたが,
         音質的には300Bとはかなり,相当に違います.
        「キレ」「爽やかさ」はあまりありませんが,パワーもあり,Sub 機として欲しくなります.
AL4(T) :柔らかさと力強さを併せ持つ音です.
         直熱管の「キレ」はありませんが,米管のような「ボケ」は感じさせません.
         \2000 程度の球とは思えません.小口径のSPで聴くとちょうど良いようです.

とっかえひっかえ,食事をお呼ばれしながら,7時間に及ぶ試聴でした.
F教授との一致した最後の感想は,欧州管はイイ!  でした.





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