初めての自作機は 6BQ5s でした。
武末氏の書いた ラ技の出版した本に載っていた回路でそのまま作りました。
もちろん、細部までも全くのフルコピーです。
5結 シングルで、20dB の NFB ですので、測定器が無ければ調整も出来ませんでした。
調整機器は無論、使えこなせるはずも無かった初心者です。
何と言ってもその前に作ったのは、小学生の時の鉱石ラジオだけでした。
以降、全く電気とは無縁でした。
電気工学科の先生に、このゲジゲジ(抵抗記号)は何、と聞いて呆れられました
テスター・バルボル・ミリバル・発信器・オシロなど、
使用法とその機能までも解説もしていただき、何とか作りました。
モノでしたが、音を出してみると、当時使っていた給料3ヶ月分の市販アンプと遜色ない。
ショックを受けました!
当時は第1次真空管ブーム時で、電気工学科の学生さんから、
アドバイスとともに偏見も大量に仕入れました.
そこで作ったのは 6GA4pp でした。
雑誌に載っていた 6GA4 p-pp を参考して、出力は 10W もあれば良いということで、
pp で製作をしました、NFB はやはり 20dB.
これは数年使いました.
このとき、当研究所の顧問、M 取締役が 6CA7 無帰還pp を持ち込み、
やっぱり無帰還だよ!と焚きつけられ、感化を受けました。
そこで、またまた電気工学科の先生に何か良い球は無いかと聞くと、
ガラクタジャンク箱から、42 を取り出してこれをあげるから作ってみたら?
6BQ5s の出力トランス (U608)を1個買い足して3結無帰還 0.7W で製作.
これが実に聞きやすい、またしてもショック.
たった 0.7W だが何ら力不足を感じません.
当時の SP は 97dB/mw と高能率でした.
この時点までの Amp の写真は残っていません。
銀影写真の時代で、写真は測定のためにしか使っていませんでした。
しかも、現像・焼き付けとなると結構お金がかかりました.